知っておこう「イブプロフェン」

イブプロフェンは、OTC医薬品ではさまざまな種類の製品が販売され、とくに解熱鎮痛薬では、用法・用量にバリエーションをもたせたものも出てきています。今回は、このイブプロフェンの特徴を見ていきましょう。

知っておこう「イブプロフェン」

【適用・用量について】

・OTC医薬品では、イブプロフェンはかぜ薬と解熱鎮痛薬に配合(生理痛専用薬は除く)されています。
・長い間、イブプロフェンのOTC医薬品における1回量は150mgで、1日最大分量は450mgでしたが、解熱鎮痛薬では、医療用と同じ1回量200mg、最大600mgの製剤が販売されています。
・イブプロフェンは、医療用では5歳からの用法・用量が設けられていますが、OTC医薬品では、イブプロフェンの使用は15歳以上の成人のみに限られています。

OTC医薬品 医療用医薬品
主な適用・用量
【かぜ薬】
<効能・効果>
かぜの諸症状(のどの痛み、悪寒(発熱によるさむけ)、発熱、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和
(解熱鎮痛成分のみの項目)
<用量>
1日最大量 450mg

【解熱鎮痛薬】
<効能・効果>
1)頭痛・歯痛・抜歯後の疼痛・咽喉痛(のどの痛み)・耳痛・関節痛・神経痛・腰痛・筋肉痛・肩こり痛・打撲痛・骨折痛・ねんざにともなう痛み(ねんざ痛)・月経痛(生理痛)・外傷痛の鎮痛
2)悪寒(発熱によるさむけ)・発熱時の解熱
<用法・用量>
(a)
1回最大分量 150mg、1日2~3回
1日最大分量 450mg
(b)
1回量 200mg、1日2回まで
1日最大分量 400mg
(c)
1回量 200mg、1日3回まで
1日最大分量 600mg
※承認基準では、1回量 200mg、1日最大分量 450mgとなっている。
<効能・効果>
(1)下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛:関節リウマチ、関節痛及び関節炎、神経痛及び神経炎、背腰痛、頸腕症候群、子宮付属器炎、月経困難症、紅斑(結節性紅斑、多形滲出性紅斑、遠心性環状紅斑)
(2)手術並びに外傷後の消炎・鎮痛
(3)次の疾患の解熱・鎮痛:急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)
<用法・用量>
(1)(2)
・成人は 1日量600mg
・小児は
5~7歳:1日量200~300mg
8~10歳:1日量300~400mg
11~15歳:1日量400~600mg
を3回に分けて経口投与する(適宜増減)。
いずれの場合も、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。
(3)
通常、成人にはイブプロフェンとして、1回量200mgを頓用(適宜増減)。
ただし、原則として1日2回までとし、1日最大600mgを限度とする。
また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。

【使用上の注意のポイント】

・OTC医薬品のイブプロフェンは15歳未満の小児は使用できないため、用法・用量だけでなく、「使用上の注意」においても服用しないこととされています。
・出産予定日12週以内の妊婦の使用禁止については、胎児動脈管の収縮等の理由から、アスピリンなどと同様の事項として記載されています。
・イブプロフェンが配合されたかぜ薬については、連用を避けるための「5日間を超えて服用しないこと」と記載されます。医療用では、使用期限などが医師の判断になるため、このような期限の規定はありません。
・全身性エリテマトーデスに関する記述は、医療用でも取り上げられているものです。
・「次の病気にかかったことのある人」の項目は、医療用では「禁忌」にあたる内容を病歴として反映した内容だと考えられます。
・軽度な副作用の「便秘」は、医療用では一般的な副作用の項目です。

OTC医薬品 医療用医薬品
【してはいけないこと】
次の人は服用しないこと。
15歳未満の小児
基本的な用量では、5歳からの服用が認められている。
次の人は服用しないこと。
出産予定日12週以内の妊婦
【禁忌】
・妊娠後期の婦人
【妊婦、産婦、授乳婦等への投与】
・妊婦、産婦、授乳婦等への投与妊娠後期には投与しないこと。[妊娠後期のラットに投与した実験で、胎児の動脈管収縮が報告されている。また、他の解熱鎮痛消炎剤を妊娠後期に投与したところ、胎児循環持続症(PFC)が起きたとの報告がある]
5日間を超えて服用しないこと。
(※かぜ薬のみの記載事項)
【相談すること】
授乳中の人。 【妊婦、産婦、授乳婦等への投与】
・授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。
[母乳中へ移行することが認められている]
次の診断を受けた人。
全身性エリテマトーデス
【慎重投与】
・全身性エリテマトーデス(SLE)の患者[SLE症状(腎障害等)を悪化させるおそれがある。また、無菌性髄膜炎があらわれることがある]
次の病気にかかったことのある人。
胃・十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、クローン病
【禁忌】
・消化性潰瘍のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用による胃粘膜防御能の低下により、消化性潰瘍を悪化させることがある。]
【慎重投与】
・消化性潰瘍の既往歴のある患者[消化性潰瘍を再発させることがある。]
・潰瘍性大腸炎の患者[他の非ステロイド性消炎鎮痛剤で症状が悪化したとの報告がある。]
・クローン氏病の患者[他の非ステロイド性消炎鎮痛剤で症状が悪化したとの報告がある。]
まれに下記の重篤な症状が起こることがある。その場合は直ちに医師の診療を受けること
症状の名称:
肝機能障害、腎障害、無菌性髄膜炎、再生不良性貧血、無顆粒球症
【重大な副作用】
・肝機能障害、黄疸
・急性腎不全、間質性腎炎、ネフローゼ症候群
・無菌性髄膜炎
・再生不良性貧血、溶血性貧血、無顆粒球症、血小板減少
服用後,次の症状があらわれることがあるので、このような症状の持続又は増強が見られた場合には、服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること

便秘
【その他の副作用】
消化器(0.1%未満)
口渇、口内炎、腹部膨満感、便秘
掲載している情報は、取材時もしくは掲載時のものです。掲載日:2015年08月27日