知っておこう「ビサコジル」

OTC医薬品で便秘薬の配合成分といえば、ビサコジルが代表的です。OTCでは内服の瀉下薬に配合されることが多い成分ですが、医療用では坐剤で用いられます。そこで今回は、ビサコジルを配合した坐剤で比較してみましょう。

知っておこう「ビサコジル」

【適用・用量について】

医療用では坐剤で用いられますが、OTCでは主に内服薬(瀉下薬)として用いられることが多く、坐剤(浣腸薬)はあまり製品数がありません。

OTC医薬品 医療用医薬品
主な適用・用量
<効能・効果>
【浣腸薬(坐剤)】
・便秘
【瀉下薬】
・便秘
・便秘に伴う次の症状の緩和:頭重、のぼせ、肌あれ、吹き出物、食欲不振(食欲減退)、腹部膨満、腸内異常醗酵、痔

<用法・用量>
【浣腸薬(坐剤)】
1回最大量 10mg
1日1~2回(1日最大量 20mg)
【瀉下薬】
1日最大量 20mg
<効能・効果>(坐剤)
・便秘症
・消化管検査時又は手術前後における腸管内容物の排除

<用法・用量>
ビサコジルとして、通常1回、成人は10mgを、1日1~2回肛門内に挿入する。適宜増減。

【使用上の注意のポイント】

・OTC医薬品では、連用や過剰な使用についての注意が「してはいけないこと」に記載されています。
・妊婦への使用は、「してはいけないこと」や「禁忌」とはなっていませんから、効果と副作用を検討して、もし使用する場合も、十分注意が必要となります。
・急性腹症などが疑われる場合の使用は、医療用では「禁忌」ですが、薬局や薬店ではこうした診断ができないため、OTC医薬品では「激しい腹痛」などの症状がある場合は「相談すること」とされています。
・ビサコジルは、刺激性が非常に高く、そのまま服用すると胃を刺激してしまうため、内服薬の場合は「腸溶錠」となっています。制酸剤や牛乳を飲んだあとに服用すると胃で溶け、腹痛を起こすおそれがあるので注意が必要です。また、過敏性腸症候群で起こる便秘の場合は、刺激性の瀉下薬を服用すると症状を悪化させるおそれがあるため、腸管の運動を整えるような成分を配合した薬をおすすめする必要があります。

OTC医薬品 医療用医薬品
【してはいけないこと】
【浣腸薬(坐剤)】
連用しないこと(常用すると、効果が減弱し(いわゆる"なれ"が生じ)薬剤にたよりがちになる)
【瀉下薬】
大量に服用しないこと
【相談すること】
妊婦又は妊娠していると思われる人。
(流早産の危険性があるので使用しないことが望ましい)
【妊婦、産婦、授乳婦等への投与】
・妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]
・妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には大量投与を避けること。[子宮収縮を誘発して、流早産の危険性がある]
次の症状のある人。
はげしい腹痛、吐き気・嘔吐
【禁忌】
・急性腹症が疑われる患者[蠕動運動の促進及び排便反射の刺激作用により、症状を悪化させるおそれがある]
・痙攣性便秘の患者[蠕動運動の促進及び排便反射の刺激作用により、症状を悪化させるおそれがある]
掲載している情報は、取材時もしくは掲載時のものです。掲載日:2015年02月26日